中高年の家族や身体が不自由な方がいる家庭では、トイレの使い勝手は日常生活に大きく影響します。
そんなニーズに応えるため、バリアフリートイレリフォームは非常に重要です。
ここでは、バリアフリートイレリフォームの基本と全体計画、そして場所別の改善点について解説します。
□バリアフリートイレリフォームの基本と全体計画
バリアフリー化の第一歩として、トイレ全体の使いやすさを向上させることが必要です。
これには、広さや動線の見直し、便器の種類の選定が含まれます。
具体的には以下のポイントを押さえましょう。
1:トイレ全体のスペース計画
トイレの空間を広く取り、車椅子がスムーズに入れるようにすることが基本です。
また、介護が必要な場合には、介助者が動きやすいスペースを確保することも重要です。
2:便器の選定と配置
最新式の高機能便器への交換は、使用者の負担を減らすだけでなく、清潔さを保ちやすくします。
便座の高さも、立ち座りがしやすい高さに調整することが大切です。
3:排水レバーの改善
排水レバーは、手が届きやすい位置に配置し、操作しやすいデザインを選びましょう。
自動洗浄機能のある便器も、より便利で衛生的です。
□場所別バリアフリー化でトイレを改善
1:出入り口のバリアフリー化
トイレの出入り口は、利用者が安全に利用するための重要なスタートポイントです。
出入り口の幅は最低でも81cm以上を確保し、車椅子や歩行器を使用している人でもスムーズに出入りできるように設計します。
ドアの設計には、重いドアよりも軽くて操作しやすい自動ドアやスライドドアが推奨されます。
また、ドアノブではなく、レバー式の取っ手を設置すると、手の力が弱い方でも容易に開閉できるようになります。
2:手すりの設置
トイレ内には複数の手すりを設置することが望ましいです。
便器の両側だけでなく、入口の近くやトイレ内の他の部分にも手すりを取り付けることで、全体的に移動しやすくなります。
手すりは直径が3.2cmから4.5cmで、壁からの距離は4cm以上離して取り付けることが基準です。
また、手すりの高さは利用者の立ち座りが容易な位置に設定し、滑らかで握りやすい材質を選ぶことが重要です。
3:床材の選定
床材はトイレの安全性に直接関わる要素であり、滑りにくい素材の選定が必要です。
ビニル素材や滑りにくい加工が施されたタイルが良い選択肢とされています。
また、床の色や材質は、汚れが目立たないものを選ぶことで、清潔感を保ちやすくなります。
定期的に掃除をしやすい素材を選ぶことも、衛生的なトイレ環境を維持する上で重要です。
□まとめ
バリアフリートイレリフォームは、ただ設備を最新のものにするだけではなく、使う人の安全と利便性を考え抜かれた設計が求められます。
今回紹介した各ポイントを参考に、快適で安全なトイレ環境を実現しましょう。