高齢者の家の中での事故として多くなっているのがヒートショックです。
このヒートショックは様々な要素が絡み合って起こってしまう症状ですが、1つの大きな要因として、脱衣所と湯船の温度差が離れすぎていることが考えられます。
この2か所の温度差が離れているとなぜ危ないのでしょうか。
今回は、脱衣所と湯船の温度差が離れすぎていると起こりやすいヒートショックと、その予防策について紹介します。
□脱衣所と湯船の温度差が離れすぎていると危険!ヒートショックの原因とは?
まず、ヒートショックとは、急激な温度変化が体にダメージを与える症状のことを指します。
一般的に、温度差が10度以上あるとリスクが高まると言われています。
人間の血圧は、気温が低くなると血管が収縮して上昇し、反対に気温が高くなると弛緩して低下します。
よって、脱衣所からお風呂に浸かるまでの間における温度差が離れていればいるほど、血圧に変化が起こりやすくなるため、温度差はできる限りなくした方が良いと言えます。
□ヒートショックを予防するには家の温度差を解消しましょう!
ヒートショックを予防するためには、以下の点に気を付けましょう。
まずは、家全体の断熱性を高めることです。
ヒートショックは、家の中にある温度差を解消することで予防できます。
この温度差の解消のためには、家全体を高気密・高断熱にすることが重要なのです。
気密性と断熱性が高いと、室内の空気を逃がさず外気の影響を受けにくくなります。
また、冷暖房効率がアップするので、比較的簡単に部屋が暖まったり涼しくなったりするでしょう。
加えて、家全体を1つの空間にするのも効果的です。
部屋と部屋との間に温度差が生まれる原因は、その間に廊下を設けているケースがほとんどです。
部屋の間に1つ空間が入ると、それだけで各空間の暖まり具合にギャップが生じるため、ヒートショックのリスクが高まります。
よって、できる限り空間の数は絞った方が良いでしょう。
吹き抜けのように上下に広がりのある空間を取り入れることで、1階のリビングを暖めるだけで2階にも暖気を届けられるようになるのでおすすめです。
さらに、建具は引き戸にすると良いでしょう。
開き戸とは違い、引き戸であれば若干隙間が生じるため、暖かい空気が流れ出て寒暖差を解消してくれます。
家の熱は窓やドアのような開口部から放出されやすいので、開口部に使う建具は断熱性が高いものを選びましょう。
□まとめ
今回は、ヒートショックの原因とその予防策を紹介しました。
ヒートショックは、家の中の温度差で体の血圧が乱高下することで起こってしまいます。
これを防ぐためには、今回紹介したような家全体の気密性や断熱性を上げるような工夫が必要なので覚えておきましょう。