高齢者にとって、お風呂は事故が多い場所です。
浴槽内での溺死事故、お風呂場での転倒事故、ヒートショックによる死亡事故は毎年少なくない頻度で起こっています。
これらの事故を防止するためにも、バリアフリーリフォームについて知っておきましょう。
今回は、お風呂のバリアフリーリフォームについて紹介します。
□お風呂をバリアフリーリフォームすべき理由とは
1つ目は、浴室での危険を取り除くためです。
要介護の認定を受けてるのにもかかわらず、1人暮らしをしている人がいます。
そのような人にとっては、浴槽をまたぐために手すりがなければ転倒事故に繋がる可能性があります。
また、体に合っていない大きな浴槽はリラックスできるものの、高齢者にとっては溺死の原因にもなります。
高齢者にとって適したお風呂にリフォームすることで考えられるあらゆる事故を防止できるでしょう。
2つ目は、介助の負担を軽減するためです。
お風呂のリフォームで良い影響があるのは介助を受ける高齢者だけではありません。
一般的なお風呂では介助に大きな負担がかかりますが、リフォームすることで介助者の視点も加わったお風呂になるため、より効率的かつ安全に介助できるようになるのです。
*施工ポイント
施工ポイントとしてはまず出入り口が挙げられます。
出入り口は段差があるため、足が上がらない高齢者にとっては転倒のリスクがあるポイントです。
また、深い浴槽も変えるべきポイントです。
特に、古い住宅の浴槽は深いタイプが多くなっており、高齢者のお風呂での事故に繋がっています。
さらに、暖房全般についても工夫する必要があります。
冬場は高齢者のヒートショックが起こりやすくなります。
ヒートショックとは温度の変化で血圧が乱高下し、それにより心筋梗塞や脳梗塞が起こることです。
防ぐためには、温度差が生まれないように暖房設備を整える必要があるでしょう。
□かかる費用について
お風呂場のリフォームにかかる費用はリフォーム箇所によって異なります。
費用の相場以下の通りです。
・段差解消 約5から7万円
・床材張り替え 約10から20万円
・広さ変更 約30から50万円
・ドア交換 約6から20万円
・暖房設備設置 約20から50万円
・壁の手すり取り付け 約3から5万円
・浴槽交換 約10から40万円
・浴槽内手すり取り付け 約1万円
□まとめ
今回は、お風呂のバリアフリーリフォームについて紹介しました。
お風呂のバリアフリーリフォームは、高齢者の転倒事故やヒートショックを防ぐため、介助者の介助の負担をより減らすために必要です。
リフォーム費用については今回紹介した相場を参考にしてみてください。